読了)幸せになる勇気
幸せになる勇気
読了しました。
この本は、アドラー心理学を青年と哲人(哲学者)との対話形式でまとめている本です。
前作「嫌われる勇気」の続編、完結編です。
前作の嫌われる勇気で示された幸福への道を、具体的に日々どのように実践していけばよいのか?ということにフォーカスし、アドラー心理学における「幸せに生きるための、人生最大の選択とは何か?」ということを考えさせられます。
前作「嫌われる勇気」は、アドラー心理学を知り、アドラーの思想を大きな枠で捉えるための「地図」のような一冊であり、本書「幸せになる勇気」は、アドラーの思想を実践し、幸せに生きていくための「コンパス」となる一冊。前作で示された目標に向かって、どのように進んでいけばいいのかを示す行動指針となる一冊です。
前作「嫌われる勇気」の要約記事もありますので、是非こちらも見て下さい。
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https://output001.hatenablog.com/entry/2021/02/09/072702
本書を読み終えた私の結論として、
私なりに感じとった幸せになる勇気とは
①『愛する勇気を持つこと』
②『最良の別れのために、いまここを真剣に生きること』
この2点ではないかと感じました。
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①愛する勇気を持つこと
☆アドラー心理学における人生最大の選択とは、、、「自分から先に人を愛すること」「相手が自分をどう思っているかなど関係なく人を愛すること」ではないかと考えました。
→ここでいう「愛」とは対人関係全てにおける愛であり、「わたしの幸せ」でもなく「あたなの幸せ」でもなく『わたしたちの幸せを築き上げること』です。課題を分離し、相手が自分のことをどう思っているかは関係なく、嫌われることを恐れず、ただ相手を信頼し、愛することではないかと思います。
◯信頼と信用
・「信頼」とは、他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないこと。無条件に他者を信じること。
・「信用」は、相手のことを条件や担保つきで信じること。その人を信じているのではなく、条件や担保を信じているということ。
②最良の別れのために、いまここを真剣に生きること
☆われわれは、別れるために出会う
→だとすれば、私たちにできることは
「全ての出会いと全ての対人関係において、ただひたすら『最良の別れ』に向けて不断の努力を傾ける」こと。
→いつか別れる日がやってきた時、「この人と出会い、この人とともに過ごしてきた時間は、間違いではなかった」と納得できるよう関係を築いていくこと。
⇢『いま、ここを真剣に生きる』とはそういうことである。
その他
◯教育の目標は「自立」である
→教育とは、自立に向けた「援助」
⇢教育、指導、援助が「自立」という目標を掲げるとき、その入口には『尊敬』がある。
◯尊敬とは「ありのままのその人」を認めること。
・人は尊敬できない相手の言葉には耳を貸さない。
→尊敬している人の話しか聞かない。
☆われわれは「意見の正しさ」で相手を判断するのではない。「自分のことを信じてくれる人」の言葉しか信じようとしない。
◎カウンセリングで使用する「三角柱」
一面には「悪いあの人」、もう一面には「かわいそうなわたし」と書かれている。
→カウンセリングにやってくる人は、ほとんどがこのいずれかの話をする。カウンセリング以外の場面(私たちの日常会話)でも、この2つの話がほとんど。
☆隠れているもう一面に書かれている言葉
→『これからどうするか』⇨本当に語り合うべきことはここである!!
◯コミュニケーションの目的、目標
→合意形成 ⇢ 伝えた内容が理解され、一定の合意をとりつけたとき、コミュニケーションは意味を持つ。
◯自立とは「わたし」の価値を自らが決定すること。→自分の人生を自ら選択すること。
◎すべての仕事は「共同体の誰かがやらねばならないらこと」であり、われわれはそれを分担しつているだけ。
→価値のない仕事などない。
⇨人間の価値は「どんか仕事に従事するか」ではなく『仕事にどのような態度で取り組むか』によって決まる。
☆「与えよ、さらば与えられん」
→与えるからこそ与えられる。
⇨「ブーメランの法則」「大切にしたものからしか大切にされない」